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アップルが「iPadOS 26」発表、ウィンドウサイズ変更機能や「プレビュー」アプリに電話アプリも
2025年6月10日 05:19
米Apple（アップル）は、開発者向けイベント「WWDC 2025」で、iPadOSの次期バージョン「iPadOS 26」を発表した。
「iPadOS 26」は、新しいデザイン「Liquid Glass」が採用されるほか、ウィンドウシステムが刷新され、ウィンドウサイズの変更や画面上でのアプリ分割が容易になる。また、パソコン向けアプリのようなメニューバーの実装が可能となり、iPad向けに「電話」アプリも提供される。
このほか、Apple Intelligenceを活用した新機能、ファイル、オーディオ、ビデオの操作性を改善させる機能などが多数含まれる。
新デザイン「Liquid Glass」
「iPadOS26」は、新デザイン「Liquid Glass」が採用される。新デザインは、ユーザーの入力によって変化し、ユーザーが最も関心のあるコンテンツにより集中しやすくなる。
ロック画面やコントロールセンターを含めた、OS全体に新たなレベルの躍動感が実現される。メール、Safari、Apple TV、Apple Musicなどの主要なアプリには、コントロールとナビゲーションが新しくなる。
ウィンドウシステム／マルチタスク
「iPadOS 26」は、アプリウィンドウのサイズを柔軟に変更したり、好きな場所に配置したり、一度により多くのウィンドウを開けるようになる。
アプリを初めて開くと従来のiPadと同じようにアプリが全画面で表示されるが、ウィンドウを閉じる、最小化する、サイズを変更する、並べて表示するなどの各種操作は、ウィンドウ左上に配置される使い慣れたウィンドウコントロールから操作できる。
さらに、ウィンドウコントロールを長押しするとタイル表示や大きさとサイズ変更のオプションが表示され、画面を4分割して配置するなどの操作が簡単に行える。
ウィンドウの位置や大きさを変更したアプリは、再びアプリを起動した際に同じ位置・大きさで開けるようになり、アプリを画面上の特定の場所や大きさに表示させて使いやすくなる。ウィンドウの並び順はフリック操作で変更できる。
実行中のアプリケーションのウインドウを一覧表示する「Exposé」機能を使えば、必要なアプリにワンタップで切り替えできる。個別のステージにグループ化したい場合には「Stage Manager」と連携したり、作業するためのディスプレイ領域を広げたい場合には、外部ディスプレイと連携したりできる。
メニューバー
パソコン向けのアプリなど新たに実装されるメニューバーでは、iPadのディスプレイを上から下にスワイプするか、カーソルを上部に移動すると表示され、アプリで利用できる各種機能を実行できる。
メニューバーの検索機能を使うと、アプリの機能やヒントを表示できる。メニューバーは、開発者が独自にカスタマイズすることも可能。
Apple Intelligence関連
「Apple Intelligence」による新機能として、メッセージアプリで受信したグループメッセージを含むメッセージが、ユーザーの希望する言語に自動翻訳できる。FaceTimeでは、通話しながら翻訳されたライブ翻訳で内容を把握できる。
また、新たにiPadに提供される「電話」アプリでは、翻訳されたライブ翻訳を確認しながら、相手の声を聞けるようになる。通話スクリーニングや、「WWDC 2025」で発表された「保留アシスト」（Hold Assist）などの機能も利用できる。
「ファイル」アプリ
「ファイル」アプリでは、フォルダの色やアイコンがmacOSと同様にカスタマイズできるようになり、カスタマイズした内容は「iCloud」経由で同期され、どのデバイスを使ってもファイルやフォルダが見つけやすくなる。
ファイルアプリから特定のフォルダをDockにドラッグするだけで、よく使うフォルダへのショートカットが追加され、アクセスしやすくなる。フォルダをタップすると、フォルダの中に含まれるファイルが一覧でオーバーフロー表示される。
特定のファイルやフォルダを開く標準のアプリを設定できるようになり、画像ファイルを好きなビューアーで閲覧したり、テキストを好きなメモアプリで表示したりできる。また、ファイルのリスト表示では、日付や種類、ファイルサイズなどを表示する列のサイズが変更できる。
プレビュー
iPad向けに新たに提供される「プレビュー」アプリは、テキスト、画像、PDFなどのファイルをすばやく表示できる。「iPadOS 26」では、同アプリと「Apple Pencil」の連携により、手書きでの書き込みをしたり、自動入力補助（オートフィル）機能を使ってPDFフォームにすばやく入力したりできる。
オーディオ入力
オーディオ入力では、入力に使うデバイスをより簡単に選べるようになる。具体的には、アプリ毎またはWebサイトごとに入力するデバイスを設定できるほか、「声を分離」（Voice Isolation）も利用可能となり、周囲の環境音と声を切り離して、声が聞きやすくなる。
「AirPods」との連携では、AirPodsの操作で収録を開始／終了できるようになる。コントロールセンターから「Local Capture」を有効にするだけで高品質の動画と音声を収録でき、ポッドキャストやビデオキャストの収録が簡単に行える。
バックグラウンドタスク
処理に時間がかかる動画の書き出しなどの機能を、バックグラウンドで実行できるようになる。アプリがバックグラウンドで処理を実行している間も、ユーザーはiPadを使って他の操作を継続でき、タスクの進捗状況は「Live Activities」で表示される。
開発者は、アップデートされたバックグラウンドタスクAPIを使って、アプリが長時間動作するタスクを実行できる。
「ジャーナル」、「Apple Games」
iPhone向けに提供されている「ジャーナル」アプリがiPadでも利用可能となり、日常の出来事から特別なイベントまで、できごとを簡単に記録できる。記録した内容は、新たに追加されるマップビューで、場所ごとに整理可能となる。
「Apple Games」では、ゲームを楽しむための新しいホーム画面が導入されるほか、ゲームオーバーレイ機能が導入され、新着イベントや新着情報の確認、ゲーム中に友だちに電話をしたり、ゲームへの招待が簡単に行える。
メモアプリ
メモアプリでは、メモをマークダウンファイルにインポート／エクスポートする機能や、電話アプリの内容を音声録音として記録し、文字起こしできるようになる。
対象機種
「iPadOS 26」は、iPad Pro（M4）、iPad Pro 12.9インチ（第3世代以降）、iPad Pro 11インチ（第1世代以降）、iPad Air（M2以降）、iPad Air（第3世代以降）、iPad（A16）、iPad（第8世代以降）、iPad mini（A17 Pro）、iPad mini（第5世代以降）が対象機種となり、2025年秋に配信される。
