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ソフトバンク、「SRv6 MUP」を4Gに適用 新東名でデバイス-MEC間の低遅延通信を実証
2025年6月10日 15:28
ソフトバンクは、5Gネットワークで「MEC」や「ネットワークスライシング」を低コストで実現する「Segment Routing IPv6 Mobile User Plane」を、4G商用ネットワークに適用するフィールドトライアルを開始した。
Segment Routing IPv6 Mobile User Plane(SRv6 MUP)は、既存のIP伝送路技術「SRv6」にMUP(Mobile User Plane)の能力を拡張した技術。5Gにおける、MECやネットワークスライシングなどの導入と運用で課題となるコストを削減できる。これまで、5Gでのみトライアルを行ってきたが、4Gにも同技術を適用することで、ソフトバンクの4G/5Gサービスエリア全体でSRv6 MUPを適用したMECの低遅延通信を検証できるようになった。
これを用いて、新東名高速道路でSRv6 MUPを適用した実証を行った。走行する自動車に搭載されたAIドライブレコーダーから、MECサーバーへ映像データを伝送、4G/5G間のハンドオーバー時を含めた低遅延と安定性を検証した。結果として、SRv6 MUPの有無で通信の遅延の差が10ms以上となり、継続的に低遅延かつ安定した通信に成功したとしている。
同社では「SRv6 MUPの取り組みを拡充し、さまざまなユースケースの実証実験をフィールドトライアルとして実施していきます。さらに、最新技術を活用しながら、より快適で安定した通信体験を全国のお客さまに提供することを目指していきます」としている。