みんなのケータイ
思っていた以上に頑丈だった「Galaxy Z Fold6」
【Galaxy Z Fold6】
2025年5月27日 00:00
毎年1回程度、落下によってディスプレイを破損し、即日修理に出してきたGalaxy Z Foldシリーズだが、今使っている「Galaxy Z Fold6」は現時点でディスプレイが割れてしまうなどのトラブルにはあっていない。傷も少なめで、裸運用している割にはかなりキレイな状態を維持できている気がする。
と言っても、落下させていないわけではなく、実はすでに2回ほど、コンクリートの地面にそこそこの高さから落としている。1回目は日本で。腰ぐらいの高さからだったことが幸いしたのか、フレームに小傷がついた程度で済んだ。ボロボロ感は一切なく、ぱっと見では落としたことすら気づかない。
もう1回は、MWC Barcelona取材のため、バルセロナに到着したタイミング。空港でUberを呼ぼうとスマホとにらめっこしていたが、いざ移動というときに、うっかり「Galaxy Z Fold6」を持ちながらスーツケースを動かしてしまい、道がややガタガタしていた衝撃で手から離れてしまった。当然、空港周辺なので、下は硬いコンクリートである。
こちらも大型のスーツケースで、高さは筆者の腰に近い。スマホを落下させた瞬間は、なぜかスローモーションのように光景が再生される。その短い間で、「やっちゃたなぁ」とか「これから取材なのにどうしよう」とか、「海外で修理できるかな」とか色々な心配が頭によぎった。
ところが、拾い上げたGalaxy Z Fold6を見ると、ほとんど傷がついていない。むしろ、最初に落としたときよりも、ついた傷は少ないほど。あとから細かく確認もしたが、ほぼほぼ無傷に近いレベルだった。落とした瞬間は、少なくともドコモの「Smartあんしん補償」のお世話になることを検討してたが、それは杞憂に終わった。
落下させるシチュエーションも異なっているので、一概には言えないが、世代を重ねるごとに着実に向上させている耐久性が効いているような気がした。実際、「Galaxy Z Fold6」のフレームに採用されているアルミニウムは「強化されたアーマーアルミニウム」で、前モデルの「Galaxy Z Fold5」から耐久性が向上している。
本体外部に使われるガラスは「Corning Gorilla Glass Victus 2」で、これ自体はGalaxy Z Fold5から変わっていないが、もしかしたら軽量化されたことで衝撃が和らいだ可能性も。耐衝撃性は、ヒンジ部分も強化されており、トータルで耐久性が向上したとうたわれている。今のところ、裸運用で小傷程度にとどまっているのは、こうした改善の恩恵を受けていると思われる。
とは言え、ガラスはガラスだし、アルミはアルミ。もっと高い位置から落下させたら、以前のようにカバーディスプレイがバキバキに割れてしまうおそれはある。また、開いて使っているときに手からポロっとこぼれおちてしまうと、カバーディスプレイに比べてはるかに耐久性には劣るメインディスプレイがやられてしまう可能性が高まる。
注意しながら使うにこしたことはないし、月額料金がかかるからと言って補償サービスを外してしまう勇気はない。
一方で、Galaxy Z Fold6を使っていると、「フォルダブルスマホは壊れやすい」という固定観念がかなり薄くなってきたのも事実。コンクリートに落下させても大丈夫だったのには、正直驚かされた。過去のGalaxy Z Foldはこのパターンであっさり破損してしまったことがあったからだ。
もともと一般的な板状のスマホと比べると、重く、大きくなりがたいなフォルダブルスマホだけに、筆者はなるべく裸運用したいと思っている（普通のスマホも裸運用だが……）。以前はケースもつけてみたが、サイズが大きくなって持ちづらくなったり、重くなってポケットに入れづらくなったりで、結局は使わなくなってしまった。それだけに、耐久性が向上しているのはうれしい点と言える。
「Galaxy Z Fold6」が発売されてから、そろそろ丸10カ月。次のウワサも、徐々に目にするようになってきた。グローバルで見ると、中国メーカーが薄型化競争を仕掛けており、サムスンもそれに対抗して韓国で「Galaxy Z Fold Special Edition」を発売していたりもするが、薄型化で耐久性が犠牲にならないようにしてほしいと感じた。