スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

約6万円! でも実用性めちゃ高なiPad Pro(M4)用Magic Keyboard
2025年6月2日 00:00
今年の4月後半に買った「13インチiPad Pro(M4)」。購入前はお絵描き端末として使おうと考えていた。だが、よく考えてみたら、たぶんキーボードも使うだろう、と。結局は「13インチiPad Pro(M4)用Magic Keyboard」も買ったのであった。
13インチサイズでiPad Pro用。お値段は5万9800円。た~っか!
13インチiPad Pro(M4)は21万8800円だったので、このMagic Keyboardと合わせると、27万8600円。たぁ~っかっ!
だがしかし、支払いに「ペイディ(paidy)あと払いプランApple専用」を使い、12回払いとしたので、毎月2万3216円の支払い。分割手数料0%でズギャッとキメた。
Magic Keyboardを買った理由は、MacなどAppleデバイスの環境を変更したので、13インチiPad Pro(M4)でもテキストをけっこう入力すると予想されたから。原稿を13インチiPad Pro(M4)で書こうとは考えていない。原稿はアプリの関係上、ほぼMac Studioで書いていて、たまにM3 MacBook Air 13インチで書くことはある。
13インチiPad Pro(M4)でのテキスト入力は、メールとかSNSアプリとか、あるいは長めのメモ書きとか。さらにメモの検索なんかも行い、データの参照をするので、大画面の13インチiPad Pro(M4)+しっかりしたキーボードがあるとイイな、と。
iPadとキーボードを別体で持ち歩くのはメンドクサイので、高いけどスマートに一体化してちゃんと使える13インチiPad Pro(M4)用Magic Keyboardにしちゃえ~と思った次第。
で、実際に使って見たらとても便利。想像以上に気に入れたので、今回はこのMagic Keyboardをレビューしてゆきたいッ!!!
フツーに実用的であり、超絶便利ポイントがあるMagic Keyboard
iPadとMagic Keyboardは合体時の安定感が強い。マグネットでピタリと吸着し、ヒンジの角度が不意に変わったりもしにくい。Magic Keyboard自体が重め(660g前後)あり、机上での安定感があるので、指先やApple Pencilで画面をタップしても不安感が少ない。ただし、ヒンジ角度の自由度が少ないので、↓の写真のような画面角度の範囲で使うことになる。
キーボードの打鍵感やキー配列は、MacBookとよく似ている。ストロークは短いものの、軽く小気味よいクリック感があり、入力の瞬間がよくわかる。個人的にはこのストロークの短さがあまり好きではないが、フツーに実用的なキーボードだと思う。
淡々とレビューしている感じがするかもしれないが、iPadとMagic Keyboardを組み合わせての利用は非常に快適だ。iPad単体で文字入力する場合は音声入力かソフトウェアキーボード(オンスクリーンキーボード)入力となる。
外出先ではソフトウェアキーボード入力になりがちだが、13インチiPad Pro(M4)の場合は片手で支えるにはかなり重い。なので単体だと机上にペタリと置いてソフトウェアキーボード入力となる。ちょっとタイプしにくい状態。
じゃあ……ってコトでSmart Folio的なケースかタブレットスタンドかを使うことになる。それでもハードウェアキーボードを常用している俺の場合、あの「キー位置を目視しながらタイプする」ということにかなり違和感を感じる。
みたいなことを含めて、ソフトウェアキーボードとMagic Keyboardの使用感を比べると、Magic Keyboardが1024倍くらい便利だ。それは言い過ぎ? 512倍? 控えめに言っても64倍、Magic Keyboardが快適だと感じられる。
だってタッチタイピングできるんですものぉ~。ソフトウェアキーボードでも練習すればできるようになるかもしれないが、Magic Keyboardを使うといきなりタッチタイピングできるのがとてもいい。
さらに、iPadと合体するんスよ~。ハードウェアキーボードとiPadが一体化。スッキリ!
そして13インチiPad Pro(M4)はFace ID(顔認識)でロック解除可能。……どういうことか?
ロック中のiPadにMagic Keyboardを装着している場合、Magic Keyboardの適当なキーを押すと、Face ID認識表示となりロックが解除される。続けてその適当なキーを押すと、iPadのホーム画面表示となる。
Magic Keyboardのキーを2回押しだけでiPadがロック解除・ホーム画面表示って凄くないスか? 画面の上スワイプすら要らない必要最小限感つよつよのスムースさ!
iPadでタッチタイピングできるうえに、Face ID対応iPadならキー押下×2発だけでロック解除可能なMagic Keyboard。Magic Keyboard単体だと高い感じがするが、13インチiPad Pro (M4)とかと組み合わせると爆速ロック解除! こういうAppleエコシステム的なところに組み込まれるMagic Keyboardは「このくらい快適ならあの値段でもいいかな」とか思わされる。
iPad充電ステーション的に使っても便利
Magic KeyboardにはUSB Type-Cポートがある。Magic KeyboardとiPadが合体した状態でそのUSB Type-Cポートに給電すると、iPadが充電されるというシクミ。
iPadへのパススルー充電? 小さな要素だが、これがなかなか便利。iPadに充電用USB-Cケーブルをつながなくて済むからだ。充電時にUSB Type-Cケーブルをつなぎ、使うときや携帯時にUSB Type-Cケーブルを抜く、というステップがなくなるので、手軽&USB Type-Cポートの劣化が防げて気分がいい。
とか書いちまってる俺だが、じつはこの機能を初めて使ったのはMagic Keyboardを買ってから一カ月くらい経ってから。そして初めてこの充電機能を使ったとき、iPadは全然充電されなかった。
ん? なんで? ケーブルや充電器との相性?
Apple純正充電器&ケーブルを使ったが……充電できず。そのほか手持ちの充電器+ケーブル、モバイルバッテリーなどなど、手持ちの充電系機材を使ったが、全然充電できない。
ただ、iPadに直接給電すると充電できる。またパススルー的な充電はできないものの、Magic Keyboardのキーボードとしての機能は問題なく使える。
なーるほど、じゃあMagic KeyboardのUSB Type-Cポートが故障? 初期不良?
というわけで、Appleのサポートを受けた。「Apple の修理」というページから。修理依頼の手続きを進めていき、途中、対人チャットでサポート受けることになった。
途中のやりとりは割愛するが、最後の確認で「このページにある方法を試してみてください」というメッセージが。速攻で試した。
すると、あらま、充電できるようになった! 直った~!
その方法はiPadの強制再起動! えぇぇ~、強制再起動だけ?
普段、トラブルがあると速攻で端末を強制再起動する俺だが、Magic Keyboard経由で充電できない件、iPad側の問題だったのぉ~? その発想はなかったが、Magic KeyboardもiPad側で高度な管理がなされたりしていたのかもしれない。
概ね満足のMagic Keyboard、でも「汚れる」「開きにくい」「重い」
iPadへのテキスト入力については、だいたい快適に使えているMagic Keyboard。トラックパッドでのテキストの挿入位置コントロール(キャレット/カーソルの移動)も快適。指やApple Pencilを使わずのテキスト操作が非常に快適になったほか、iPadの機能性がより高まったので概ね満足している。
だが、少々の難点も感じた。
ひとつはMagic Keyboardが汚れやすいこと。とくに外装にホコリが付着しまくり。なので、多くの人がやっている対策を。方法はMagic Keyboard外面に保護シートを貼るというもので、「Magic Keyboard 汚れ 防止」で検索するとすぐ見つかる方法だ。Geminiとかに「Magic Keyboardの外装の汚れを防止する方法は?」と訊いても教えてもらえる。
指紋と言えば、キートップにも指紋が付きやすい。まあMacBookもそうだし、指が直接触れるからしょうがないのかもしれない。
もうひとつ、少々前述したが、閉じた状態から開きにくい。iPadとMagic Keyboardの間にあるごく僅かな隙間に爪を入れるようにするか、Magic Keyboard外装上側の僅かな出っ張りに指をかけるかしないと、開きにくい。
そして重い。13インチMacBookみたいな感じの「軽くなさ」があったりする。まあノートPCを持ち歩く人なら「そんな重くないじゃん」って感触かもしれない。
だが13インチiPad Pro(M4)の重さは600g弱。厚さは5.1mm。超薄で軽いけど中身はオオカミ的なイカシたタブレットなのだが、専用キーボードと合体させるとそういう魅力がガクンと落ちて寂しいニャ、と。
とは言いつつも、iPad単体では享受できない利便をたっぷり味わえるMagic Keyboard。実用性がかなり高いので上記難点には目をつむってゆきたいッ!!!